11、12話感想(ネタバレ全開、注意!!)

まだ見てない奴はけーれけーれぇ! 娘の晴れ舞台さ水差したら、まどかのおっかぁに叱られる!






さて、数日前にアセリアネタを絡めたら、存外と間違ってなかった事に笑ったり、
前日に、まどかママこと詢子さんの視点に少し寄ったと書いたら正に母と少女の向い合いと押された背中が描かれていたりと、
考察といい、こちらから積極的に追いかけた上での実際の反応が最後まで面白くて仕方がなかった事に感謝しつつ、


観終わった後に最初に思ったのは、昨日のタイトルにした通り、「困った背中だよ、まったく(微笑)」でして、
物語としてはまどほむを中心した惜しみない絆とその波紋の連続に、
賛否両論あれど、それでも私はその一点突破において、言い切るのはどうかと思いつつも、大団円と呼んでしまうわけですが、
その中で、ハッピーに対する道程、いや道そのものというより、そこを歩く人達自身が課したハードルの高さに、
「なにもそこまで…」と苦笑しつつもその背中に微笑みを送ってしまうところから来るものであって、


ただ一人のために、正しさ(QBの定理)を正すための間違いを魔法とは対極である科学をもってしてまで限界まで駆け抜けたほむらといい、
そのバトンを望まれた形とは違えど受け取り、ほむらを、「全ての一人を」、救わんとするまどかの願いそして変身、
さらに、一連の辿り着いた先にある「円環の理」を、あえてわざわざそう呼んでしまう(多分後日後述)世界といい、
生真面目というか真摯さというか、もっと楽したりかわしても許されるだろうに、それでもそんな茨の帳尻合わせを、愛おしんでしまうわけです。
ここは人によって見方が大きく分かれるだろうけどなぁ。ハッピーエンド.と「ピリオド」を付けられる作品ではないかもしれない、
けど、私はそれよりもそこを目指していや、辿り着いたとしてもそう在り続けんと歩み続けるあの姿が、あの背中が大好きなのですよ。


そんな感じで、後は上記の辺も含めて好きな場面を一気に追っかけてくと、
QBからの最後の追い打ち、まどかへの万感の告白の後、ワルプルギスの夜戦直前のほむらの瞳が少し変化するんですよね、
まるでいつかのような瞳に。そしてこれまでの総決算ともいえるフルバースト、それでも届かず、
全シーン中はじめて時間停止不可能を示す明確な描写に加え、黒く染まりゆく心、そんな彼女の前に現れるまどか、
その瞳もまた、かつて濁りゆくソウルジェムを癒し、さらにかつて何も知らなかった自分を救った、その色で。
時空を越えて巡り会う瞳、もちろんかつてだけじゃない、今は真実を、絶望を知り、
それでもなお湛えられた二つの瞳の交差は、思わずこちらも目を見張ってしまいましたよ。


そこからはもうまどか無双で、「さっさとワシの願いを叶えてみせんかい、このドサンピンがぁ!」と言わんばかりの、
まどかさんの惚れ惚れする啖呵の切りっぷりとQBのドン引きっぷりに対しての清々しさと来たら。


何が凄いって、結局QBにして見れば、11話前半も含めて、
これまで重ねてきた誘導に成功はすれど、意図とは真反対の願いを下され(それを叶えるのも当然自身)、
有史以前より積み重ね来たシステムをご破算にされた挙句、因果変革後の世界でそれを認識出来ていない、
真実をほむらからわざわざ図に書いてまで丁寧に教えられても信じられないという、痛烈な意趣返しだったよなーと。


そして願いの発動。これもとんでもないけど、上記に書いた通り、もっと巧いこと願うのもアリだろうけど、
それでもあえてこの道という内容だったなーと。過酷で、それでいて贅沢だ。魔女が解放されていく下りは、
アイコンを打つ毎に彼女らの背景に想いを馳せて何度も心が折れそうになった甲斐wもあって、じんと何度も来た瞬間だった。


その辿り着いた果ての、「わたしの、最高のともだち」。
世界という枠・殻じゃない、ほむらという一人、ここに帰結してるからこそ、本当に良かったなと思える。
ほむらにとっては前話で届かぬ全てを打ち明け、そして全てが届けられた瞬間、結ばれる赤いリボン。
貴方が望んでくれたからといい、世界(宇宙)という器の卵のためじゃない、その中に存在する、個人から個人へ。


そしてエンディング、その背中にやっぱり、まったくもーと思いつつも、ありがとう。



とまー、大まかなトコはとりあえずこのくらいで。
ループ関連に関して書きたい事があるので、また別口でもうちょっと書こうかなーと、
まどかが、ループブレイカーではなくルールブレイカーだった点とか、上で説明端折ってる円環の理とか、その辺。



以下は、箇条な雑感

ワルプルギスの夜、使い魔というか魂っぽいけど、いたのね。
 書いてる途中で魔女図鑑更新されてた。本編描写といい、ワルプルギスの夜自身が魔法少女史、かつての円環のような存在か。

 
・人魚の魔女浄化時の、杏子の「友達になれたのに」の飾りのない発音が好き。


・ママと先生会話
 回数は多くは無かったとは言え、母や師など、見守る立場の人間の心情や関わりを描いていたのは魔法少女ものとしてしっかり押さえてたと思う。
 何より、まどかが突き抜けるきっかけとなったのも詢子さんからの「間違えてみればいい」だからね。


・12話冒頭の杏子とマミさん、場面が場面とはいえ、結構仲良さそうだ
 私が大好きな、まど杏の数少ない会話が増えて万歳って事と、
 マミさんはその見識と落ち着きを非常時に持っててくれればなぁ…w
 あとチーズケーキに軽く笑って、それを杏子がばくばく食ってたのも何か感じ入ってしまうものがあった。


・自己犠牲という言葉は是非ともさやかにこそ惜しみなく送ってあげてくださいw
 この娘の扱いも最後まで歪みないものであったなー。
 だからマミさんといい、上条くんもそのカンの良さをもっと早くだな…


・スケッチブックやリボン
 リボンはもちろんほむらを通じて世界を繋げる因果として、スケッチブックは具体的には使用されなかった(よね?)けど、
 要は失れた自らの形(ナリ)を残したものなのだから、種は結構蒔かれているよねーという、あくまであくまで可能性の話
 流石、圧倒的な結果オーライに定評のあるまどかさんやでぇ・・・!


・おりこ☆マギカの時間軸はどうなるんだろうね。
 本編前なのか後なのか、終盤ちょこちょこっと場面が飛ぶ事もあって、あの表紙も含めて気になって来たなーと。