春が舞う並木道、物語は廻り出す

温もり、穏やかに、世界は桜の季節を抱き続けている。
いつまでも、何処までも、何度でも、変わりなく。


別れの無い出会い、幻滅の無い交流、覚めることの無い安らかな眠り。
永久に保障された、ありふれた、かけがえのない日々。


一体、誰が気付くのだというのだろう。
この、紛れも無く完全で、終わり無き幸せな日々に、
些細でも忌避すべき小さな棘のような、そんな感傷を。



それでも、少女には未だ見ぬ明日の夢があったから―――



約束された柔らかな陽光の元、
彼女は今日もいつものように少年に話しかける。
「今度は、大丈夫だよ」と。


それこそ、
少年以外誰も気にも留めないルーチンだけど、
それはこの世界で唯一積み重ねられた想いで、
いつまでも、何処までも、何度でも、繰り返さんとする決意で、
きっといつか、
無骨なコートと不釣合いな桜色の髪を振り向かせるキセキで。


だとすれば、
ここからうたわれるのは少女が夢見る「もしも」の話。


もし、少女が両手に2丁のチェリーレッドを抱く時、
それは満開の桜花に立ち向かう一葉の宣戦布告、闘いの幕開け。


さぁ、かの日の夢の続きをはじめよう。
リーフファイト2∞1、ぷりーずなうおんせえる。


===============ここまで妄言===============

……みたいんが、やりたいんや。